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常勤監査役

小倉 和宣

経歴
  • 1979年4月 富士ゼロックス株式会社 入社
  • 2007年6月 富士ゼロックスシステムサービス株式会社 取締役就任
  • 2010年6月 同社 代表取締役就任
  • 2016年6月 富士ゼロックス株式会社 監査役就任
  • 2019年1月 株式会社リアライブ 監査役就任
  • 2020年7月 当社 監査役就任(現任)
  • 2021年11月 INFORICH (GUANGZHOU) TECHNOLOGY
  • COMPANY LIMITED(現 殷富利(广州)科技有限公司) 監事就任(現任)
  • 2024年9月 ChargeSpot Digital Service Co., Ltd. 監察人(現任)

1. 現在までのキャリアを簡単に教えて下さい。

1979年に当時の富士ゼロックスに入社し、10年間営業職として経験を積みました。はじめから「いつか人事総務をやりたい」という希望を持っており、そのことを上司にずっと言い続けていました。そのおかげか、10年目に本社の人事部に異動できました。
そこからはずっと人事に関連した仕事をしてきました。途中、グループ会社での管理本部長・営業本部長も経験し、その後は富士ゼロックスの人事部長や常勤監査役を務めました。そこから、IPOを目指していたベンチャー企業の常勤監査役を経て、2020年からINFORICHで常勤監査役を務めています。

2. 常勤監査役として、大切だと思っていることや心がけていることはありますか。

一番意識しているのは、社外監査役のお二人に必要かつ十分な情報を渡すことです。そのためにも、毎月様々な会議の資料や監査調書を準備して事前に共有しています。
監査役の仕事は、経営陣とは違った立ち位置でありつつも、根底には「企業の持続的な成長」と「社会から信頼される企業統治」を実現するという共通のゴールに向かっていると考えています。
現場や管理部門のメンバーとも積極的にコミュニケーションを取り、「経営の方針が現場にしっかり届いているか」「ガバナンスやコンプライアンスが本当に浸透しているか」を常に現場感覚で確認するよう努めています。
監査役会としては、適法性だけではなく妥当性の観点も持ち、ブレーキ役に留まらないようにすることを意識しています。

3. 現在のINFORICHのガバナンス体制をどう評価されていますか。

この規模の会社としては、かなり高い水準だと思います。
取締役会や監査役会がきちんと機能していて、お互い率直に意見を出せる雰囲気が醸成されています。経営陣へのサポートとけん制がうまくバランスしているなと感じます。
社内取締役も意見を取り入れる意識を持っていることが良い点です。

衛生委員会などの社員を中心とした会議体も「形だけ」にはなっておらず、ディスカッションが活発です。専門家の方の意見を積極的に伺い、改善につなげることができています。

しかし、ガバナンスにはゴールはありません。組織規模が大きくなる中で、仕組みや体制を整えることはもちろん大切です。経営に関わるメンバーの意識も重要です。それだけではなく、会社に携わる全員のガバナンスの意識、コンプライアンスの意識もしっかりと高めていく必要があると思っています。
会社の文化としてガバナンスが根付いている、というような状態が理想だと考えています。

4. 取締役会についてはどう感じていらっしゃいますか。

上場前から今まで、会社のステージに合った形で変化し、また進化していると感じています。
社外取締役の多様性も高く、様々な経験や専門性を持ったメンバーが集まっています。上場前から入れ替わりながら、その時に合った方たちが集まっているのは優れた点だと言えると思います。
社外取締役・監査役が積極的に取締役会での議論に参加していることも利点です。社外取締役によって得意分野は違うので、様々な視点でご意見をいただいています。
会議体以外でも意見交換が活発に行われており、社外取締役の皆様のスキルを経営に活かせていると感じます。

細かなことですが、上程資料の形式や事前ブリーフィングを含めた議論の仕方なども、年々進化しています。ここも社外取締役を含めた様々な方にフィードバックをいただきながら、そのご指摘を素直に受け入れて変わってきた部分だと思います。

5.今後のINFORICHの経営課題と、期待していることを教えて下さい。

今後のINFORICHの大きな経営課題は、「持続的な成長を支える組織基盤の強化」だと考えています。
上場してからずっと成長し続ける企業は稀だと思います。しかし、グロース市場の上場維持基準も変化するなど、現在ではより一層の成長が企業に求められています。

成長をする上では、企業の成長のスピードに合わせて的確に体制を整えていくことも必要不可欠です。
状況によって必要な人材は変わっていくので、成長戦略にあわせていつ頃にどういう人たちが必要なのかを言語化し、先回りして整えていくようにしなくてはいけません。
そのためにも、中長期的視点で人材投資を続ける事が重要です。福利厚生や働き方、教育、評価、報酬のバランスを見直し、社員の定着と成長を両立させる必要があります。
また、事業戦略と連動した人材計画を明確にし、不足するスキルや人数を先回りで補強できる体制づくりが重要です。時には分野に特化したプロフェッショナル人材が必要になることもあると思います。
そういった人を採用するためにも、働く人にとっても魅力のある企業になっていってほしいと思っています。