スマートフォンやワイヤレスイヤホンなどの普及に伴い、モバイルバッテリーは日常的に使われる便利なアイテムになりました。しかし、モバイルバッテリーに使用されているリチウムイオン電池は、不具合や劣化によって発熱や発火につながる可能性もあります。
安全に利用するためには、バッテリーの状態を確認するだけでなく、リコール情報を定期的に確認することも重要です。
モバイルバッテリーのリコールは古い製品とは限らない
モバイルバッテリーのリコールというと、「長年使っている古い製品が対象になる」と思われがちですが、実際には購入して間もない製品が対象になるケースもあります。
例えば、バッテリーの製造工程に不備があり、リコール対象となった事例もあります。このようなケースでは、製品の使用年数に関係なく、特定の製造ロットや販売時期の製品が対象となります。
つまり、「新しいから安全」とは限らず、製品の型番や販売時期によってリコール対象となる可能性があります。自宅にあるモバイルバッテリーの安全性を確認する際は、メーカー名だけでなく、型番や販売時期も確認することが大切です。
リコール情報は消費者庁のサイトで確認できる
モバイルバッテリーのリコール情報は、消費者庁が運営する「リコール情報サイト」で確認することができます。
このサイトでは、製品の欠陥や品質上の問題などにより、メーカーが回収や修理、注意喚起を行っている商品情報が公開されています。
例:モバイルバッテリーのリコール事例
出典:消費者庁リコール情報サイト
https://www.recall.caa.go.jp/result/detail.php?rcl=00000034421
自宅にあるモバイルバッテリーの型番が対象製品に含まれていないか、一度確認しておくと安心です。
PSEマークがない製品には注意
モバイルバッテリーを購入する際には、PSEマークの有無も重要なポイントです。PSEマークは、日本の電気用品安全法に適合していることを示す表示です。
PSEマークが付いていない製品は、安全基準を満たしていない可能性があり、発火や事故のリスクが高まる恐れがあります。
モバイルバッテリーを購入する際は、信頼できるメーカーの製品を選び、PSE表示やメーカー情報を確認することが大切です。
こんなモバイルバッテリーは使用に注意
モバイルバッテリーの状態によっては、安全のため使用を控えたほうがよい場合もあります。例えば、次のような状態が見られる場合は注意が必要です。
□ 本体が膨らんでいる・変形している
膨張はリチウムイオン電池内部でガスが発生しているサインで、最も危険な状態
□ 使用中・充電中に異常に熱くなる
通常より発熱が大きい場合は内部劣化が進んでいる可能性あり
□ 充電の減りが以前より明らかに早い
電池容量が著しく低下しており、化学的劣化が進んでいるサイン
□ 充電時間が以前より長くなった
内部抵抗の増大による劣化のサイン
□ 急に電源が切れる・充電できないことがある
内部セルの不安定な状態を示す
□ 購入から3年以上経っている
リチウムイオン電池の一般的な寿命の目安は2〜3年
□ 半年以上まったく使っていない
長期放置により過放電・劣化が進行しやすい
□ 直射日光・車内・高温になる場所に保管していた
高温環境は劣化と発火リスクを大幅に高める
このような症状がある場合は使用を中止し、メーカーの案内や自治体のルールに従って適切に処分することが推奨されます。
モバイルバッテリーを「持ち歩かない」という選択
モバイルバッテリーは便利なアイテムですが、複数台を所有すると管理や廃棄の負担も増えてしまいます。「CHARGESPOT」は、駅やコンビニ、商業施設などに設置されたスタンドから、簡単にモバイルバッテリーをレンタルすることができます。
必要なときだけ利用することで、モバイルバッテリーを所有する必要がなくなり、安全な利用や資源循環にもつながります。
「CHARGESPOT」を運営するINFORICHは、環境省が推進する「LiBパートナー」として、リチウムイオン電池の適正利用やリサイクルの啓発にも取り組んでいます。
モバイルバッテリーを安全に利用するためにも、手元にある製品の状態やリコール情報を定期的に確認することをおすすめします。
環境省「LiBパートナー」サイト
https://lithium.env.go.jp/recycle/waste/lithium_1/partner.html