圧倒的なアジリティと、共創のマインドセットで成長するチーム
Jess CHENG Wai Yin (鄭 煒燕)
Head of HongKong (CEO of INFORICH ASIA HONG KONG LIMITED)
プロフィール
香港科技大学(HKUST)でマーケティングと経営学を専攻。2005年に同大学を卒業後、香港と中国本土で外資系企業のセールス、マーケティング、ブランドローンチをリードしながらキャリアを築いてきた。現状に満足せず、常に好奇心を原動力に動き続け、“世の中に意味のあるビジネス” をつくることに情熱を注ぎながら次世代のイノベーターたちが好奇心・創造性・レジリエンスを持って挑戦することを後押しする。目指す姿は “Power the World(世界をエネルギーで満たすこと)” 。
挑戦の中で学んだ、レジリエンスと適応力
— 現在、INFORICHでどのような役割と業務にフォーカスしていますか?
香港事業の共同創業者兼CEOとして、私の仕事は立ち上げ当初の「何でもやる」フェーズから、大きく3つのことに集中する形へと進化してきました。
それは、戦略の方向性を定めること、最適なチームをつくること、そして戦略を実行するためのパートナーシップを構築することです。 実際は、私の1週間の仕事内容には、かなり幅があります。ハイレベルなパートナーとの打ち合わせをしているかと思えば、現場メンバーがローカルの物流問題を解決するのをサポートすることもあります。
ただ、中心にあるのは常に同じ問いです。
「我々が香港で持続的に成長し、ここをグローバル戦略の重要な拠点にしていくために、今なにをすべきか?」
それは、戦略の方向性を定めること、最適なチームをつくること、そして戦略を実行するためのパートナーシップを構築することです。 実際は、私の1週間の仕事内容には、かなり幅があります。ハイレベルなパートナーとの打ち合わせをしているかと思えば、現場メンバーがローカルの物流問題を解決するのをサポートすることもあります。
ただ、中心にあるのは常に同じ問いです。
「我々が香港で持続的に成長し、ここをグローバル戦略の重要な拠点にしていくために、今なにをすべきか?」
香港を代表する女性起業家としてさまざまなイベントに登壇する。
— 香港において急成長する事業をリードする中で、どのような困難があり、そこから何を学びましたか?
香港でこのような成長著しいビジネスを牽引することは、非常にエキサイティングであると同時に、大きな挑戦でもあります。特に、テック業界やシェアリングエコノミー領域の激しい競争の中で、いかに存在感を示すかは、常に問われ続けてきました。
大きな課題のひとつは、事業拡大初期に直面した、 経済環境の変化と、人材不足への対応です。香港ではイノベーションへの期待値が非常に高く、コロナ後の不確実な経済状況や、激しい人材獲得競争の中で、私たちは何度も戦略を素早く転換する必要がありました。
こうした経験を通じて学んだのは、レジリエンス(しなやかさ)と適応力(柔軟性)です。異なる視点を持つ多様なメンバーでチームを構成することは、イノベーティブな課題解決に不可欠だと実感しました。
そして何より、課題に直面したときでも、それを“仲間と共に解決方法を生み出すためのチャンス”と捉え、組織としての機動力を高め続けることで、本当の意味で成長できると学んだのです。
大きな課題のひとつは、事業拡大初期に直面した、 経済環境の変化と、人材不足への対応です。香港ではイノベーションへの期待値が非常に高く、コロナ後の不確実な経済状況や、激しい人材獲得競争の中で、私たちは何度も戦略を素早く転換する必要がありました。
こうした経験を通じて学んだのは、レジリエンス(しなやかさ)と適応力(柔軟性)です。異なる視点を持つ多様なメンバーでチームを構成することは、イノベーティブな課題解決に不可欠だと実感しました。
そして何より、課題に直面したときでも、それを“仲間と共に解決方法を生み出すためのチャンス”と捉え、組織としての機動力を高め続けることで、本当の意味で成長できると学んだのです。
香港ディズニーランド20周年記念ガラディナーに、企業提携パートナーの一社として参加。香港ディズニーランドのトップマネジメント陣と。
— 今仕事の中で一番ワクワクしていることについて教えてください。
今一番ワクワクしているのは、私たちが再び「スタートアップらしさ」を取り戻しつつあることです。
しばらくの間、会社全体のフォーカスは CHARGESPOT のスケールに向いていて、それは必要なことでした。でも、上場によって確かな基盤とリソースが整ったことで、また攻めの姿勢に戻れるようになりました。
まだ初期段階ですが、まったく新しいビジネスアイデアのブレストやプロトタイピングに積極的に取り組んでいます。
まるで「大きくなった会社の中にいるスタートアップ」のようで、ゼロから何かをつくり上げるこのエネルギーは、本当に楽しいですね。
しばらくの間、会社全体のフォーカスは CHARGESPOT のスケールに向いていて、それは必要なことでした。でも、上場によって確かな基盤とリソースが整ったことで、また攻めの姿勢に戻れるようになりました。
まだ初期段階ですが、まったく新しいビジネスアイデアのブレストやプロトタイピングに積極的に取り組んでいます。
まるで「大きくなった会社の中にいるスタートアップ」のようで、ゼロから何かをつくり上げるこのエネルギーは、本当に楽しいですね。
より良いものをつくるため、遠慮なく意見をぶつけ合えるチーム
— 香港CEOという立場から見て、INFORICHがグローバル企業としてユニークだと思う点は何ですか?また、チームのどんなところが好きですか?
INFORICHが特別なのは、「海外拠点を持つ日本企業」という枠にとどまらず、本当の意味で“混ざり合った”組織であることだと思います。毎日の仕事の中でそれを強く感じます。
日本のメンバーは、品質への強いこだわりや長期的な視点を持ち、一方で香港チームは、容赦ないスピード感で動きます。
プロジェクトでこの二つのスタイルがぶつかり合う時、魔法が起こるのです——結果として生まれる製品は、細部まで作り込まれた上に、市場にしっかりフィットしたものになります。
私が特に好きなのは、チーム全体が「より良いものをつくるためなら、お互いに遠慮なく意見をぶつけ合える」こと。
その姿勢が、私たちの強さになっていると感じています。
日本のメンバーは、品質への強いこだわりや長期的な視点を持ち、一方で香港チームは、容赦ないスピード感で動きます。
プロジェクトでこの二つのスタイルがぶつかり合う時、魔法が起こるのです——結果として生まれる製品は、細部まで作り込まれた上に、市場にしっかりフィットしたものになります。
私が特に好きなのは、チーム全体が「より良いものをつくるためなら、お互いに遠慮なく意見をぶつけ合える」こと。
その姿勢が、私たちの強さになっていると感じています。
「CHARGESPOT」と香港発ファッションブランド「GrowthRing & Supply」のコラボレーション企画イベントにて、チームメンバーと。
— INFORICH のバリューを体現したと感じる瞬間を教えてください。
私が INFORICH の複数のバリューを同時に体現したと思う出来事は、まさにコロナ禍の時期にありました。特に 「Be Agile(アジャイルであれ)」「Co-Create(共創しよう)」 を、最も困難な状況で、かつ最もやりがいのある形で、発揮することになった経験です。
2020年初頭にパンデミックが起きたとき、香港はすぐに国境を閉じました。
私たちの主要ユーザーだった観光客やビジネス渡航者は、完全に姿を消し、「観光客がいない都市でシェアリングモデルは存続できない」という声も多く聞かれました。
しかし、私たち香港チームは、事業を縮小するのではなく、これまで以上に迅速に動くことを決めました。
当時、現地の人々は、接触追跡、ワクチンパス、フードデリバリー、リモートワークなど、これまで以上にスマートフォンに依存するようになっており、観光客以上に「電源を必要とする」状況になっていました。
そこで私たちは、地元住民が日常的に訪れる場所にフォーカスして、すばやく設置先を切り替える ことに踏み切りました。チーム全員が、毎週、“試す → 失敗する → 改善する”というプロセスをひたすら繰り返すことをいとわなかったため、ユーザー基盤を観光客中心から地元住民中心へとシフトさせることに成功しました。
さらに重要だったのは、パンデミック期間中も、新しいロケーションへの設置を止めなかったことです。毎月必ず、設置台数を増やし続けました。
この“圧倒的なアジリティ”と“共創のマインドセット”のおかげで、私たちは成長し続けることができ、パートナー企業にも強いメッセージを届けることができました。
「私たちは、より強くなって戻ってくる」
その信頼があったからこそ、今でも多くの不動産デベロッパーやチェーンストアが、充電ソリューションを検討する際に、私たちに最初に声をかけてくれるのだと思います。
2020年初頭にパンデミックが起きたとき、香港はすぐに国境を閉じました。
私たちの主要ユーザーだった観光客やビジネス渡航者は、完全に姿を消し、「観光客がいない都市でシェアリングモデルは存続できない」という声も多く聞かれました。
しかし、私たち香港チームは、事業を縮小するのではなく、これまで以上に迅速に動くことを決めました。
当時、現地の人々は、接触追跡、ワクチンパス、フードデリバリー、リモートワークなど、これまで以上にスマートフォンに依存するようになっており、観光客以上に「電源を必要とする」状況になっていました。
そこで私たちは、地元住民が日常的に訪れる場所にフォーカスして、すばやく設置先を切り替える ことに踏み切りました。チーム全員が、毎週、“試す → 失敗する → 改善する”というプロセスをひたすら繰り返すことをいとわなかったため、ユーザー基盤を観光客中心から地元住民中心へとシフトさせることに成功しました。
さらに重要だったのは、パンデミック期間中も、新しいロケーションへの設置を止めなかったことです。毎月必ず、設置台数を増やし続けました。
この“圧倒的なアジリティ”と“共創のマインドセット”のおかげで、私たちは成長し続けることができ、パートナー企業にも強いメッセージを届けることができました。
「私たちは、より強くなって戻ってくる」
その信頼があったからこそ、今でも多くの不動産デベロッパーやチェーンストアが、充電ソリューションを検討する際に、私たちに最初に声をかけてくれるのだと思います。
— 仕事以外の時間は、どのように過ごすのが好きですか?
私はかなり、“クラフト(手仕事)好き”なんです。
仕事がデジタル中心でスピードの速い世界なので、その反動かもしれません。
以前、帽子作りを学ぶためだけに 1 週間ロンドンへ飛んだこともありました。シナマイ素材を蒸して形を作り、ひたすら手縫いをする日々を楽しみました。
最近は、陶芸にすっかりはまっています。陶芸をしている時間は、まるで瞑想のようなんです。
ろくろは、急かしたり、力づくで回したりすると、すぐに崩れてしまいます。だからこそ、「焦らず、プロセスと細部に集中する」必要がある。
その“忍耐”や“プロセスを大事にする姿勢”は、気づけば仕事にも活かされていると感じます。
仕事がデジタル中心でスピードの速い世界なので、その反動かもしれません。
以前、帽子作りを学ぶためだけに 1 週間ロンドンへ飛んだこともありました。シナマイ素材を蒸して形を作り、ひたすら手縫いをする日々を楽しみました。
最近は、陶芸にすっかりはまっています。陶芸をしている時間は、まるで瞑想のようなんです。
ろくろは、急かしたり、力づくで回したりすると、すぐに崩れてしまいます。だからこそ、「焦らず、プロセスと細部に集中する」必要がある。
その“忍耐”や“プロセスを大事にする姿勢”は、気づけば仕事にも活かされていると感じます。