個人投資家の皆様へ
当社グループは当社及び連結子会社5社により構成され、「多様な可能性を見いだし、ボーダレスな価値を育み世界をつなぐ」を経営ビジョンとし、日本発のグローバルシェアリンググループとなることを目指しております。
当社グループの事業はChargeSPOT事業の単一セグメントであることからセグメント別の記載はしておりませんが、当社グループが提供するサービスは、日本初の持ち運び可能なスマホ充電器のシェアリングサービスであるモバイルバッテリーシェアリングサービスと当該モバイルバッテリーのバッテリースタンドそのものをシェアリング媒体として広告サービスを提供するサイネージサービスの2つで構成されております。
モバイルバッテリーシェアリングサービス
モバイルバッテリーシェアリングサービス「ChargeSPOT」は、「どこでも借りられて、どこでも返せる」をコンセプトに2018年4月から開始した、主にスマートフォン向けの充電器の貸出サービスであります。スマートフォンは現在、コミュニケーション手段や情報取得端末という側面を超えて、ビジネス利用や普段の生活での決済等私たちの日々の生活に欠かせないインフラとなっております。そのため、スマートフォンのバッテリー残量切れを防ぐことは利便性の高い日常生活を営む上で必要不可欠となっております。こうした社会情勢を踏まえ当社グループは、2018年4月に競合他社に先駆けモバイルバッテリーシェアリングサービスを開始いたしました。

ChargeSPOTの利用方法

利用料金について(2023年6月現在)
「ChargeSPOT」の利用料金は、最初の30分未満で165円(税込。以下同様)、3時間未満360円、6時間未満450円、24時間未満540円、その後は、24時間につき360円の追加と設定しております。なお、利用可能時間は120時間を上限としており、レンタル開始後120時間を超えた場合は、それまでの利用料金と違約金2,000円を含む合計3,980円を徴収することとしております。

モバイルバッテリーについて
モバイルバッテリーの最大容量は5,000mAhとなっており、ケーブル端子は、USB-C、iOS、Micro USBの3種類が附属しているため、国内で普及するほとんどのスマートフォンやその他多くのモバイル機器に対応することから、汎用性の高いサービスとなっております。

バッテリースタンドについて
「ChargeSPOT」のバッテリースタンドは、設置施設の要望に柔軟に対応できるよう、サイズ別に5つ※のモデルを展開しております。
一部のカスタム台は除く

ChargeSPOTの歩み:設置台数とバッテリー利用の推移

主要設置先
コンビニ |
セブン-イレブン、ファミリーマート、LAWSON 等 |
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空港 |
羽田空港、関西国際空港、中部国際空港 等 |
鉄道駅構内 |
東京メトロ、東急電鉄、JR東海、都営地下鉄、京王電鉄、大阪メトロ 等 |
カラオケ |
カラオケ館、カラオケの鉄人、JOYSOUND、ビッグエコー 等 |
カフェ |
タリーズコーヒー、カフェ・ド・クリエ、上島珈琲、WIRED CAFE 等 |
携帯電話ショップ |
docomo、Softbank、au、楽天モバイル 等 |
薬局 |
スギ薬局、コクミンドラッグ、クリエイトエス・ディー、ツルハドラッグ 等 |
家電量販店 |
ヤマダデンキ、ビックカメラ、エディオン、Laox 等 |
商業施設 |
三越伊勢丹、DAIMARU、イオン、三井アウトレットパーク、六本木ヒルズ、マルイ 等 |
その他小売店舗 |
Francfranc、TSUTAYA、ミスター·ミニット 等 |
自治体管理施設 |
渋谷区、福岡市、神戸市、山梨県、熱海市 等 |
遊園地・テーマパーク |
富士急ハイランド、キッザニア、サンリオピューロランド 等 |
その他 |
郵便局、アパホテル、SEGA(GiGO)、東京国立博物館、歌舞伎座、ラウンドワン、明治神宮球場 等 |
サイネージについて
当社グループでは各バッテリースタンドのサイネージ画面を広告枠として、広告主や設置先等に提供し、広告収入を得ております。なお、当該広告配信については全国規模のPRから近隣地区への告知まで、エリア、業種業態、ブランドとターゲットに合わせたカスタマイズ配信が可能で、「ChargeSPOT」の設置施設毎に自由にサイネージの配信を可能としております。
今後の成長
高いマーケットシェア

「ChargeSPOT」の国内マーケットシェアは、バッテリースタンドの設置台数ベースで約8割となっており、収益基盤の安定化に繋がっております。また、当社グループは、自社で製品開発を行うことで市場のニーズをタイムリーに製品へ反映できる体制としております。現在リリースしているモバイルバッテリーには、SIAA(抗菌製品技術協議会)基準に適合した抗ウイルス・抗菌処理を施されており、バッテリーケーブルはUSB-C、iOS、Micro USBの3種が付属することで、高い汎用性を有しております。このように、利便性の高い製品をタイムリーにリリースすることで日本国内での高い優位性を保持しているものと考えております。
2022年9月末時点の当社グループの設置台数と競合他社が公表している台数を基に当社で算出
高い参入障壁と海外マーケット
「ChargeSPOT」は、国内で業界トップのマーケットシェアを有しておりますが、これは、ニューヨーク大学 Stern School of BusinessのScott Galloway教授が提唱する“Unregulated Monopoly”※が機能している状況にあると考えております。
海外では、台湾、香港、中国本土及びタイでChargeSPOT事業を展開しており、台湾、中国本土の一部及びタイにおいては、フランチャイズ契約に基づき他事業者と協働で展開しております。今後は、フランチャイズ等を中心に欧米や中東への進出も計画しております。
高い市場占有率が参入障壁として機能している状態
有望な市場ポテンシャル
2022年9月における「ChargeSPOT」の月間アクティブユーザー数(月に一回以上「ChargeSPOT」を利用したユニークユーザー数を指します)は国内で47.8万人となっております。
当社では国内事業のターゲットとする市場をTAM(Total Addressable Market)、SAM(Serviceable Addressable Market)、SOM(Serviceable Obtainable Market)に区分し、それぞれに対するアプローチを検討しております。
具体的には、それぞれ以下の考え方により、販売促進を図っております。
当社が国内事業のターゲットとして設定するSAMは、スマートフォンのユーザー数(総務省の人口推計(2021年10月1日時点)及び令和3年通信利用動向調査に基づき9,324万人と推計しております(注))のうち、外出時間中に1回以上充電を行うであろうユーザーの割合(当社推計値)を乗じることで算出される規模に設定しております。なお、当該対象者の割合は今後5Gの普及によるバッテリー消費量の増加により拡大していくものと考えております。
SAM=スマホユーザー数(注)×外出時間中に1回以上充電を行うであろうユーザーの割合(当社推計値)
次に販売ターゲットとなるSOMについては、SAMのうち、モバイルバッテリーシェアリングサービスの潜在的利用者(モバイルバッテリーシェアリングサービスの利用に関心があるユーザー)の割合(当社推計値)を乗じることで算出される規模に設定しております。
SOM=SAM×モバイルバッテリーシェアリングサービスの潜在的利用者(モバイルバッテリーシェアリングサービスの利用に関心があるユーザー)の割合(当社推計値)
当社では、「ChargeSPOT」の設置台数の拡充によりSOMの拡大を図っております。
さらには、これらのモバイルバッテリーシェアリングに直結するマーケットに加えて、「ChargeSPOT」を活用したデジタルサイネージの活用機会の拡大やモバイルバッテリー以外のデバイスの充電利用等を進め収益機会拡大を図ることで、SAMを上回るTAMを拡大していくことを目指しております。
(注)2021年10月1日時点における日本の総人口(総務省統計局による人口推計)に2021年におけるスマートフォン保有者割合(個人)(総務省「令和3年通信利用動向調査」)を乗じて、当社にて算出した推計値
